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ゲーム諸々雑多

ローグヴァニア - 無限の死と再生、終わらぬ探検 Dead Cells

Dead Cellsのレビューです。せっかくなんでスクショ交えて長文で書きたいなと思いつつ、出先なんでスクショは後で追加しますとか言う雑っぷりです。



↑タイトル画面
Dead Cellsというゲームはローグヴァニアというジャンルを自称しています。
聞いたことがない人がほとんどかと思います。なんてったってDead Cellsがオリジナルとして名乗りだしたものなので。
ではローグヴァニアとは何なのか。これはローグライクとメトロイドヴァニアの2つのジャンルをシンプルにミックスした単語です。
まあ大体知ってるとは思いますが、一応一つ一つみてみましょう。

1.ローグライク(あるいはローグライト)

↑装備を集めていく
大昔に出たRogueというゲームを模したゲームの総称ですね。
自動生成のマップで、少しずつ踏破を進め、経験値や武器を手に入れて、成長して先に進んでいく。
死んだらロストし、最初からやり直す。
といったサイクルのものです。
ローグライクのゲームというものは数多くあると思います。わたしはTangledeepとか好きです。

2.メトロイドヴァニア

↑上質なドット絵によるグラフィック
2Dアクションとして今でも有名なメトロイドシリーズ、そして、同じく2Dアクションとして有名な悪魔城ドラキュラの海外版タイトル、キャッスルヴァニア、この二つの単語を合わせて出来上がったのが、メトロイドヴァニア、という呼称だとされています。
要は2D横視点の探索型アクションゲームです。

で、Dead Cellsはその2つを融合させました。
まあ、ローグライクのメトロイドヴァニア、というと似たようなタイトル自体はあるんじゃないか?という気がします。代表的なのでいうと(あるいは私の狭い知見の中でいうと)Risk of Rainとかそれに属する感じがしますね。

Dead Cellsは他にもいろいろなエッセンスが混じってる上に、「死がそのまま終わりではない」という特長があります。

ところで最近はソウルライクという言葉もあるそうですね。まあでも安易にソウルライクだの何だの言うと、DARKSOUL警察が飛んできそうでちょっと怖い気もします。でも今回は無視しましょう。

DARKSOULSといえば、筆者が興味を持ちつつごく最近まで触れられてなかったジャンルで、ここ最近になってようやくDARKSOULS3を入手し着手したみたいなジャンルなんで、あんま詳しくはないです。なんてったってまだロスリックの高壁の2個目の篝火です。グンダは2死で済みました。

DARKSOULSの基本的なサイクルは、戦う→ソウルを集める→持ち帰れればそれを用いて強化、そして、戦う→死ぬ→復活する→対策を考えて戦う→死ぬ→復活する→対策を練り直して突撃する→先に進む、といった流れで出来上がっていると考えています。

その流れをソウルライクの基本的な流れと考えた上で、DeadCellsはそのローグヴァニアにソウルライクが乗っかったゲーム、といえます。


↑あっさり死ぬ

しかし、上記のローグヴァニアとソウルライクを融合させてみようとすると……
矛盾しますね。死んで乗り越えて成長して、と、死んだら全ロスト、は両立しません。

これがどういう形で融合しているかというと、これがなかなかうまい具合にできてて、この部分に強烈なリプレイ性があると言えます。

まず、Dead Cellsにおけるローグライク要素というのは、武器や魔法といった装備、そして3つの分野のレベルアップにあります。

↑この2つに加えて、紫色の戦術を入れた3色のアップグレードがあり、対応した色の装備が強化される
まず、基本的な流れとして、ダンジョン内で敵を倒し、お金を得たりしつつ、時には購入したり、時には宝箱から、と、様々な手段で装備などを入手していく流れがあります。レベルアップが経験値的なものでない以外は普通ですね。
死んだらこれらの装備は失われ、スタート地点から初期装備の剣と盾(あるいは剣と弓)を持ってやり直すことになります。

そして、それらの装備やステータス、お金といったものとは別に、敵を倒したときなどに入手できる"セル"というものがあります。
セルって何に使うのよ、ということですが、ちょっと一旦後回し。その前にDeadCellsのステージ構成についてお話をしましょう。

Dead Cellsでは最初のステージから始まり、原則的に、ステージ→中継点→ステージ→中継点という流れで進んでいきます。ステージごとに景観が違ったり、敵が違ったり。また、一定間隔でボスがいるとか、そういうのもあります。ステージの部分がボス戦と差し替わることになります。ステージの最深部にボスがいて、ボスを倒したら中継点、という流れではありません。


↑中継点にいる番人

で、その中継点では何ができるのか?というおはなしです。
セーブできるのか?と思った人は甘いです。そんな事はできません。
ここでは回復アイテムの補給と、"セルを消費したアップグレード"と、変異の獲得ができます。
すみません、セルの話をするにあたって、この中継点をお話したかったんです。

先に回復アイテムの補給と変異の獲得についてお話しましょう。
回復アイテムの補給は概ね文字通りです。このゲームの回復アイテムというのは、フィールドに落ちているちょっとした回復アイテムと、常に持ち歩くことのできるポーションの瓶があります。
その場で飲むと、中身を消費してHPを回復できる、というものですね。これは容器を残しての使い切りなわけですが、これの中身を補給することができます。つまり、ステージ序盤で回復アイテムを使い切ってしまっても、中継点まで持ちこたえれば、なんとか次のステージには間に合うわけです。
ちなみに、回復アイテムの補充をした際にHPも全回復するので、瀕死で中継点に滑り込んで、補給した回復アイテムをすぐにすっからかんにする、といった心配はいりません。

↑巨大なフラスコのようなものから補給できる

で、次に変異についてです。これはいわゆるパッシブスキルのようなものを習得できます。
3つの分野のレベルアップがどうだかんだ、という話をしていましたが、それの延長上みたいなものです。
例えば、「敵を倒してから15秒間、与えるダメージがアップ」とか、「グレネード以外の魔法のクールダウン短縮」とか。
一度だけ死を免れる、なんてのもあります。死ぬときは超あっさり死ぬので便利です。

↑変異は様々な効果を選択できる

では、他のことの説明も済んだので、セルを消費したアップグレードについてお話しましょう。
セルを消費したアップグレードでは、回復アイテムの携行数の増加、あるいは出現する武器のレパートリー増加といったことができます。
そして、これらのアップグレードは恒久的なものとなり、次の周回でも、その次の周回でも、そのセーブスロットに保存されます。
全体的に、死んでやり直す前提なアップグレードが多いのも特長です。例えば、死んだ際に持っていたお金を3000Gまで持ち越せる、や、初期装備がアンロックした装備から選ばれるようになる、など。
また、一度訪れて投資した程度ではアンロックできないようなセルの消費量だったりすることもあり、結局の所死んだりして何度もセルを納めにくるしかないわけです。潔く死にましょう。死んで強くなるんです。

↑セルによるアップグレードは、開始地点からすぐのところに飾られる

ここまできてようやくDead Cellsの基本的な流れが説明できますね。

開始 → 戦う → お金やセルを手に入れる → 装備やアップグレードを手に入れる → 中継点に辿り着く → セルを費やしアップグレードを手に入れる → 先に進む → やがて死ぬ → 最初に戻る → いつかクリアする

こうなります。これらが自動生成のマップで、2Dアクションとして成立しているわけです。
ちなみに敵の攻撃はめっちゃ痛いので、まあそれはもう簡単に死にます。ついでにいうと、敵がまとまっていることが多かったり、そもそも数が多かったりと、全体的にシビアなのは間違いないでしょう。

だからこそ、セルによるアップグレードを通して、少しずつ先に進むのが楽しいのです。
少しずつ理解して乗り越えていく、というソウルライクの楽しさの肝が、Dead Cellsにもきっちり受け継がれています。

敵の動きが比較的固定化していて、しっかり対処法を理解すれば苦労しない、という点についても、ソウルライクに通じるものがあるでしょう。
言ってしまえば、大規模な試行錯誤を繰り返すアクションゲーム、ということになります。

正直、やりこみが好きで、死んである程度ロストする、ということに抵抗がない、という前提が必要となるので、ゲーマー向けのゲームであることは間違いないかと思います。
ですが、やればやるほど、少しずつステップアップして先に進める、それを上質な2Dアクションでプレイできる、というのは非常に魅力的な体験です。
メトロイドヴァニア好きでローグライク好き、死にゲーもイケるぜ、っていう方、Dead Cellsの旅に出てみては如何でしょうか。

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